Last Message
終幕の半分
末の姫であれば、冒険譚や英雄譚が好きですよ。
いま考えていることは、きみの瞳が紫水晶にそっくりで、
とても綺麗だなということです。
Amelia Kyklos * Birthday 9.07
ご挨拶
▽ご挨拶
half of breath様、期間満了おめでとうございます。アメリアPL改めアルフェッカPLです。
こうしてご挨拶できますこと、とても嬉しく思います。大変お世話になりました。

ケヴィンくん、並びにケヴィンくんPL様におかれましては、本当にありがとうございました。夜ごと美しいレスをいただき、すき……すきです……と感極まりながら拝読しておりました。思いの丈は後ほど綴らせていただくのですけれども、何の憂いもなく、ただただ幸せいっぱいに本編を駆け抜けることが出来ましたのは、ひとえにケヴィンくん並びにPL様のおかげです。大好きです。

本編を振り返ってみたところ、各章の振り返り&好きなシーン抜き出しがとんでもない文字数になってしまいました。すみません………。あまりの文字数に我ながらドン引いてしまい、削れるところがここしかない(迫真)ということで、やたらと淡白なご挨拶となり恐縮です。最初から最後まで、ケヴィンくん……(喜)ケヴィンくん……(哀)ケヴィンくん……(好)ケヴィンくん!!(愛)しか言っていないので、お手すきのときにでも目を通してやってください。ケヴィンくんのすべてを愛しています。それから自ペアを勝手に「宝石主従」と呼んでいたので、以下多用して参ります。恐れ入ります……。

はんぶんでの思い出は語るに尽きませんが、すべては瀬見様がhalf of breath様の世界観を我々と共有くださり、管理運営へご尽力くださったおかげです。本当にありがとうございました。はんぶんに関わる皆様方のご多幸を心よりお祈りし、締めのご挨拶とさせていただきます。またどこかでご縁がありますように!アルフェッカPLでした。

▽本編振り返り
◆序章 Half of First
(まるで夢でも見ているかのような心地だった。)から始まる物語が(コッペリアが見た夢は、アメシストのやさしい夢路となって続いてゆく。)で結んでいただけた、この奇跡に感謝しかありません……。すでに感無量です。先が思いやられます。
つんとしたケヴィンくんは序章ならではの魅力にあふれていて、防戦一方のケヴィンくんかわいいな……ずっと困ってるな……とにこにこしていました。この子が噂のシャイな騎士か~今さら距離を置くには惜しいな~という軽率さでケヴィンくんとの距離を詰めにいったアルでしたが、これが終章の「ほかならぬアル自身が、僕の狭い世界を壊してくれた。」というケヴィンくんの言葉に繋がるのだと思うと心が震えます。宝石主従の夢路に無駄なことなんて何ひとつなかったんだ……。

◆断片 piece of history
(アメシストの酔夢。)というタイトルロールがあまりにも秀逸で、PL様は詩人でいらっしゃるのだな……と心の底から感動したことを覚えています。やり取りの中で垣間見えるPL様のお心遣いと技術力に感服しきりでしたが、その中でも「紫水晶」の美しい昇華には拝まざるを得ませんでした。(それは酔い覚ましの護り石たるアメシストがのぼせあがって見る夢。取り返しのつかない、過ちのはじまり。)を拝読したとき、こんなにも素敵なPCさんと一ヶ月半もご一緒できるんですか……?よろしいんですか……?とおののいたほどです。この一幕が大好きすぎて、最後の最後まで「紫水晶」「酔い覚まし」「酔夢」を乱用してしまいましたこと、この場を借りて謝罪させてください。ケヴィンくんPL様の感性が本当に本当に大好きです……。

◆一章 Half of Daytime
幼きケヴィンくんが人参も茄子も苦手だったことが判明し、かわいいの権化……と頭を抱えました。騎士として立派に務めを果たそうと努めてくれている中で、茶目っ気あふれる暇つぶしを教えてくれたり、じと目でアルを見てくれたりと二人の距離感がぐっと縮まった(と勝手に思い込んでいる)章でしたが、アル視点ではケヴィンくんへの恋心が芽生えた特別な章でもありました。こまごまとした所感は「好きなシーン抜き出し」のほうでお話させていただいたので割愛しますが、つるぎ座などという造語や逸話をエピローグにまで活かしていただけて、PL様には感謝の言葉もございません…。ケヴィンくんの誓いが剣のように美しいこと、また正論はいつかケヴィンくん自身にとっても刃になるかもしれないなとの思いで「つるぎ座」が生まれたのですが、結果的に祝福しかない流星群でしたね。よかった~!

◆二章 Half of Reason
序章のときから感じてはいたのですが、PL様の情景描写、ものすごく美しいな…?本職の方なのか…?と恐れおののきました。今後ずっとおののくことになります。(色づく落ち葉が流れる川向こう、遠く峰々は早くも白い冠をいただきはじめていて、次なる季節の訪れが近いことを威容をもって知らしめていた。)という一文から伝わる荘厳とした風景と季節感、尊敬しかありません。ケヴィンくんが負傷されてしまう痛ましい章であると同時に、なんだかんだアルに甘いケヴィンくんが終始かわいい章でした。調子に乗ったアルに辟易されたかと思いきや、いっそ魔物すら羨ましいかもと斜め上に後悔してくれるケヴィンくん……LOVEです……。二章は終章に繋げていただいたものが多いのですが、この章では却下なさっていた召喚術を伏線にしていただけて、とても嬉しかったです。
それから双晶!ここで双晶を持ってきてくださるセンス、とんでもなくないですか!?いきなり感嘆符を使ってしまうくらい興奮しました。紫水晶繋がりで工房見学を提案させていただいたのですが、双晶をも忌み嫌う様子を描くことでキュクロスの世界観を深堀なさるご手腕に舌を巻きました。そして訝しまれながらも双晶を引き取ってくださるケヴィンくんがあまりにも優しくて、わァ……ァ……と十二分に感動していたところで終章のアレです。改めて終章で書き連ねる予定ですが、今思えば完璧すぎる伏線に頭が上がりません。すごい。この振り返り、序章~一章までは必死に文字数を抑えていたのですが、もうダメでした。三章以降はもっと長いです。すみません。

◆三章 Half of Misgivings
冬のはじめの脆い日差しが照らし出すという表現、天才か?と眉を顰めたところから始まる三章でした。未だ涙なしには読み返せない章でもあり、瀬見様がドウシテ……botに成り果てたと拝読したとき「わかります……」と心の底から同意しました。ドウシテ……。自己PRでは政略結婚に対して「それが姫君の勤めであり、果たすべき役目だというのなら、僕たち騎士に出来ることはただその日までお支えすること。そうして幸せになられることを願うだけなのだと思います。」とおっしゃっていたケヴィンくんでしたが、三章においては一言も祝いの言葉を述べておられないんですよね。笑うことで自分すら欺こうとするアルの不誠実と、ケヴィンくんの誠実さが皮肉にも対比になっていて、ドウシテ……となりました。
実のところ、二章時点ではアルから秘密を明かすことはないと考えておりました。というのも、ケヴィンくんが好意を寄せてくれるのはあくまでふたりでひとりの「アメリア」であること、厳密に言えば彼が仕える「アメリア」は幻でしかないこと、そしてそれを明かせば軽蔑されるに違いないとアルは考えていたので、最後まで秘しておくつもりでした。しかし、導入テキストの国王が最高に辛辣で「これは傷つきますねぇ!」と喜び勇んで(?)やけくそアルが爆誕しました。瀬見様のおかげです。想定とは異なる展開、これぞキャラレスの醍醐味……。
そして「アルフェッカ」という名前をケヴィンくんからいただいた特別な章でもあります!この辺りからアルがPLの手を離れ始めた感覚です。アメリアとしてキャラメイクした当時、出来る限り惨たらしく死んでペアさんを曇らせたいなと考えていたのですが(最低)他の誰でもないケヴィンくんから、ケヴィンくんとの思い出に因んだ名前いただけたことで、もう私ひとりのPCじゃないんだよな……とバッドエンドから遠ざけられた気がします。本編開幕時、瀬見様がメモにて「関係性や決着はすべてお相手様との物語次第」とおっしゃられていましたが、まさしくその通りでございました。アルが「アルフェッカ」というPCになれたのはケヴィンくんのおかげです。ありがとうございました。ペア制キャラレスにおいてペア様の存在がPCに影響することは当然といえば当然かもしれませんが、名前という唯一無二をいただいたことも含め、ケヴィンくんがご一緒してくださらなければアルはもっとさみしい終わりを迎えていたと思います。

◆四章 Half of Affection
しゃがみ込んで苦悩するケヴィンくん、し、しんどい……かわいそかわいい……と人でなしな喜びに打ち震えた章でした。エドガーくんは春の夜会で退屈そうにしていた同期の彼ですか!?宮中晩餐会で教えてくれた暇つぶしの生みの親でもありますか!?と興奮しつつ、彼にしてみればケヴィンくんはある日突然姿を消すんだよな……と悲しくなりました。感情がジェットコースターです。ちゃんとした(?)所感は「好きなシーン抜き出し」で書かせていただいたのでご容赦ください。
ケヴィンくんは遅くに出来たアーデン家の一人息子であって、アーデン男爵は息子が主君と友誼を結んだと知るなり滾々と騎士の心構えを説かれる(であろう)しっかりしたお父上で、そんな御方から嫡男を奪うアルは半分の生まれでなくとも恨まれて然るべきだと思うのですが、実際のところはどうなのでしょうか……。一章当時のアルは「半分の姫に仕えているだけでも家の恥だろうに、御父上に関わってほしくなんかないよねごめんね」状態だったわけですが、互いの誤解が解ける機会があればいいなと願うばかりです。
なお、アルの四章は「(ケヴィンくん以外の)人前では泣かないこと」「本音と理性の間で揺れていること」「ケヴィンくんの愛情を信じきれていないこと」がコンセプトでした。アルはリアの愛情を信じているからこそ「私のために傷ついてほしい」「忘れないでほしい」とありのままの願いを口に出せましたが、ケヴィンくんの恋慕は自分への同情にすぎない(そうでなければならない)と思っていて、彼を解放すべきという理性と手放したくない本音で揺れていました。それでも想い人から唯一無二の名前を賜れたことは願ってもない幸いで、今この瞬間がこれ以上ない幸福に満ちていることから、忍び寄る死の宣告すら甘やかに感じるということで「ああ、ハッピーエンドはすぐそこだ。」で〆るに至りました。しかし、本物のハッピーエンドがすぐそこにあったんですよ……。ありがたや……。

◆終章 One of Bless
終章…?終章……?と現実を受け入れられないまま掲示板をリロードしたところ、(玄冬に手向ける夢の終わり。)との一文を拝見しまして、夢の……終わり……と心が潰れる思いでした。本編、本当に終わってしまったんですか?(はんぶんの亡霊)
終章は三章以上に涙なくして語れない章でしたが、あることないこと言い募るアルに対して律儀に全修正を入れてくれた序盤のケヴィンくん、めちゃくちゃかわいくてびっくりしました。序盤といえば「僕だって幸せだった。」と過去形だったことからPCPLともども死亡エンドを覚悟しまして、せめてケヴィンくんの手を汚させないようにと投身を提案したわけですが、まさかのお怒りに恐れおののきました。しかも苛立ちの対象は運命の輪なんです……聖人であらせられますか……?アルの「おまえ」呼びは親類もしくは親類に近しい人間にしか使わせないつもりだったのですが、ケヴィンくんのおかげで予定は未定にすぎないのだなとつくづく感じました。図らずも解禁された「おまえ」呼ばわりでしたが、本音がより本音らしく響いたんじゃないかな~とほっこりしています。それにしても宝石主従、なんだかんだ喧嘩が多そうでかわいいですよね。他愛ないことはケヴィンくんが折れてくれそうな気がしますが、アルが自分を軽んじり蔑ろにしたときは頑として譲らないでいてくれるんだろうなと期待してしまうほど、ケヴィンくんの想いが本当に……本当にまっすぐで……(泣)
終章に関しては全文抜き出したい衝動に駆られてしまい、さすがに気持ち悪かろうと「好きなシーン抜き出し」に引っ張らなかった大好きポイントが多々あるので、掲載場所を変えれば誤魔化せるよね!ということでこちらで愛を叫びます。失ったはずの激情をケヴィンくんに呼び起こされて、アルは衝動的にケヴィンくんの頬を叩こうとしたのですが、それを甘んじて受けるだけではなく、むしろ叩いたアルの方が痛かったのではないかと心配してくださって、わァ…ァ…(泣)となりました。上手く言葉に出来ないのですが、叩かれたケヴィンくんの(横向いた視線を戻せば、)という表現がめちゃくちゃ大好きなんですよね……じゃじゃ馬を静かに受け入れてくれる器の大きさを感じずにはいられないというか、すごく大人っぽいというか……。終章は「またそういうことを……」でしたり「わがまま、」でしたりと、アルのどうしようもないところも許してくださるような呆れ方がウルトラハッピーでした。
さて、ウルトラハッピーといえばエピローグに繋がる伏線をいただけた章でもありましたが、ケヴィンくんの「落ち着いたら」が3年という短からぬ時間だと誰が予想できたことでしょう……。はちゃめちゃ真面目で愛が深まりました。ここで召喚獣を物語に組み込んでくださったのも全くの予想外で、PL様……一生ついていきます……という気持ちになりました。ケヴィンくん並びにPL様の繊細なお心遣いに感謝しきりの本編であったとつくづく思います。基本かわいくてたまにものすごく男前という講評に対して「たまに……たまになんだ。」と思わず口を挟まれたケヴィンくんはかわいいほうのケヴィンくんで、急に星降る夜の物真似をされて憮然とするケヴィンくんもかわいいほうのケヴィンくんでしたが、あのときの物真似はアルなりに場を和まそうとしていたということを蛇足ながらお伝えさせてください……ロールに書き忘れたなとレスをいただいてから気付きました……(ポンコツ)文字数がすごいことになっています。エピローグ振り返りはもう少しシンプルにまとめたいと思います。

◆エピローグ Half of Breath
タイトルロールに初見で殺されました。(エレスチャルの残夢。)ですよ……わァ……ァ……(泣)ケヴィンくんのおかげでアメシストにめちゃくちゃ詳しくなりました。ありがとうございます。エレスチャルは短期間のうちにたくさんの結晶化が起こることで生まれた変則的な結晶とのことで、秋冬という短い時間の中、ありったけの恋をして、半円でも真円でもない自分たちだけの形を求めて旅立ったふたりにぴったりだなと……。めちゃくちゃ私事なのですが、勢い余ってアメシストエレスチャル×ブルートパーズのブレスレットを購入してしまいました。宝石主従の概念を入手できて幸せいっぱいです。幸せいっぱいといえば起き抜けのぼんやりまなこを瞬かせるケヴィンくん、めちゃくちゃにかわいかったですね……。キュクロスを出たエピローグだからこその描写に感動しながら、同じ拠点は構えても別行動の可能性を与えてくださったことがすこし意外で、とても嬉しかったです。エピローグを拝読した当初は「ついていくだろうな……悪い虫を払わなきゃいけないしな……」と考えていたのですが、王室で育てられたアルを連れて見ず知らずの土地で生きていくことは、ケヴィンくんに並々ならぬ苦労を強いたのだろうな~ということで、自分の力で最低限の食い扶持を稼げるようになってからケヴィンくんにくっついていくように変更しました。ケヴィンくんはいつも光のほうへ導いてくれます。
こちらのPLメッセージを書き終えてから「好きなシーン抜き出し」に着手したので、ケヴィンくんへ捧ぐ最後の愛の叫び(?)はそちらで試みるとしまして、アルのエピローグについてすこしだけ補足を。エピローグのタイトルロールはケヴィンくんに寄せるぞ~!と決意していたこともあり、縁起のよい夢、吉夢を意味する「瑞夢」はすぐに決まりました。あとはアメシスト関係の何某だな……何にするかな……と調べていましたところ、ロマネサイトインアメシストに出会いまして、これしかないなと思い至った次第です。ロマネシュ鉱が内包されたロマネサイトインアメシストですが、ロマネシュ鉱がアメシストと共生することは滅多にないこと、またアメシストの成長過程で内包されたロマネシュ鉱は放射状の星型を保つとのことで、ケヴィンくんの紫水晶の瞳に映るアル(星)は不純物ではなく、その価値を上げる内包物になれたら!いいな~!という気持ちでした。勢いのまま筆を走らせましたが、このパッションが伝わることを祈るばかりです。終章で「待つ」と口にした手前、おとなしくプロポーズを待っていたアルですが、結婚指輪はアルからケヴィンくんに贈るんじゃないかなと思います。なんて幸せに彩られた恋物語なんだ……。

▽アルについて
精神的に自立している姫のほうが騎士PCさんの良心が痛まないだろうな……という安直な考えで生まれたPCでしたが、ケヴィンくんのおかげで「ふつうの女の子」になれました。ありがとうございました。絶対に死ぬPCだと思っていたので、ウルトラハッピーエンドを迎えられたことに今でも驚いています。
イメージカラーのオータム・グローリーは、ケヴィンくんが序章で触れてくださった「豊穣」を示すアメリアの名に因んで選びました。豊穣=実りの秋!という連想ゲームでした。グローリーか……双子の妹に栄光なんてあるわけないのにね……と皮肉を含めて選んだ覚えがございます。日本人的感覚にはなりますが、アメリアの愛称として分かりやすい「リア」を姉にしよう、愛称として分かりづらい「エイミー」を妹にしようというということで双子の呼び分けを決めたので、アルフェッカという唯一無二の名前をいただけたことは本当に幸せなことでした。
アルの誕生日は全く想像もしていなかったので、ドウシヨ……botになっておりましたが、イメージカラーにオータムが入ってるし秋だよな……9月……?からの9月7日の誕生花「ブルースター」を見かけて即決しました。ブルースターは咲き終わりに近付くにつれて、水色の花弁が紫色に変わるそうです。花言葉は「幸福な愛」「信じ合う心」ということで、もうこれしかないなと思いました。ケヴィンくんありきのアルフェッカです。ありがとうございました。
あの日のこと

嵐でも夕凪でも。主君の所望する通りの騎士であれたなら、それで。[序章]

栗鼠を怯えさせたくないと悲鳴を殺し、自由を奪われんとする栗鼠に同情するケヴィンくんの繊細な心遣いが垣間見える中で、それでも主君の命令は絶対だと実行するお姿が凛々しくもあり危うくもあり……。序章ならではの距離感といいますか、従者として主君の要望を叶えようとする忠誠心が印象的でした。こんなにも禁欲的だったケヴィンくんが三章で嵐を選んでくれたことは、やはり奇跡でしかないと思うんです……BIG LOVE……。

…………追いかけましょうか?(一先ず、判断を仰ごうと困惑気味に振り返る。)[序章]

ケヴィン・アーデンという少年の純朴さを目の当たりにしました。予想外の出来事に困惑しつつも、何よりもまず主君の判断を仰ごうとするいじらしさにウッ……と胸を打たれ、隙あらばケヴィンくんを困らせたいアルが生まれてしまいました。すみませんでした。ケヴィンくんをもっと知りたいぞ~!というPLの個人的な欲望を詰め込んだ二択だったのですが、そのいずれでもない答えに平伏しました……。

(しかし突然取られた掌にいよいよ双眸を限界まで見開くと、詰められた距離のぶんだけ腰が引けそうになる。)ゆうじん、とは、いやその…………努力はしますので、ひとまず手を、放していただけませんか……?[序章]

過剰ともいえる反応を拝見する度、ケヴィンくんが憧れるには不相応な姫で申し訳ないと胃をキリキリさせていました。終章でケヴィンくんがおっしゃっておられた「物語の姫君と同じ遠い存在」として扱っていたことがよく分かる場面だと思います。それにしてもかわいいな…。

ふつうの子どもでしたよ。父や祖父の経験した武勇伝や、邸を訪れる旅人の語を聞くのが好きで、真似事が高じて剣の道に進んでいました。[序章]

さらりと謙遜できる育ちの良さよ…。のちの一章でケヴィンくんが遅くに出来た子どもだと知り、なるほど大切に育てられた息子さんなんだなとほっこりしました。だからこそケヴィンくんはアルを選べないだろうな、大事な一人息子だもんな……と思っていたので、終章でのケヴィンくんの選択は嬉しい誤算でした。四章で男爵宛てに出されていたお手紙の内容が知りたかったです。

……それが、姫の望むご命令なら従います。傍付きの騎士などいらないとはっきり仰ればいい。[序章]

赤くなったり青くなったり、かわいらしい反応を見せてくれるからこそ強い意志が際立つと申しますか、有り体に言えばギャップにやられました。譲れないところは決して譲らない、基本かわいくてたまにものすごく男前になるケヴィンくん。16歳の可能性に震えます。

(騎士の身には過ぎた想いに睫毛の下で震えていた紫水晶は、救いの如く差し出された片手に敬意を込めて膝をつく。許しを齎す側は、此方ではないというのに。)はい、アメリア様。必ずや貴方のため、精一杯務めてみせます。(冒険に出てはいても傷ひとつない貴婦人の指先。そこに自らの掌を重ね恭しく頭を垂れたなら、忠誠の誓いは恙なく成されるだろう。)[序章]

潔癖なまでの誓いがあまりにも美しくて、本当のことを知られたら嫌われるな……と絶望したのがアルです。地獄、見たいな……と心を躍らせたのがPLです。この頃はまだ「騎士が末姫の秘密を知る」「片割れの処分を命じられる」展開にわくわくしていました。我ながら人でなしでした。今では強火のハピエン厨です。めでたしめでたしで締めくくられる、そんなありふれたハッピーエンドが最高なんだ。

折を見てどなたかと踊られますか?体を動かしていれば、時間の経過も多少は早くなるかと。あるいは……あちらにいらっしゃる強面の紳士が何を考えているか予想してみますか?人参は嫌いだなとか、愛娘への土産に悩んでいるだとか、案外お可愛らしいことかもしれませんよ。[一章]

あ、あのケヴィンくんが……いたずらっ子のような提案を……!?と初見時は驚いたものですが、同期の入れ知恵と拝読して納得しました。ケヴィンくんの日常のかけらを拝見するだけでにこにこしてしまいます。例に挙げてくれるものが全部かわいくて、ケヴィンくんは健全な愛情の中で育ったのだな~と優しい気持ちになる一方、終章以降のケヴィンくんは前者の暇つぶし方法を勧めない気がしていて、そういった意味でも印象的な台詞です。

(醒ます者のいない夢は作り物に似てうつくしいままで、だからこそ手を伸ばせば壊れてしまいそうな恐ろしさもあった。そうして踏み出せなかった一歩が、またひとつ血を流させたとしても、紫水晶の刀身は穢れを知らないまま。)[一章]

期間中、私めの拙いロールを上手にお料理していただく度に万感迫る思いだったのですが、ここもそのひとつで…!PL様の綴られるロールは、文体としての読み易さと詩的な比喩表現が本当に絶妙で、そんな素晴らしい文章にフレーバーとして採用いただける光栄に打ち震えていました。ありがとうございます。

姫が師事されていた音楽家の曲だと伺いました。題名はたしか……“人形の見る夢”[一章]

タ、タイトルロールを、拾ってくださるんですか……!?とひっくり返りそうになりました。気持ち的には四回転半くらいひっくり返りました。記憶の曖昧さを見せるにあたり、PLの引き出しが少ないばかりに「座興?知らん!ハープ?出来ん!」くらいの種しか蒔けなかったのですが、師事していた音楽家が偶然にも晩餐会の演奏関係を担当→話の流れで彼の曲を用いた座興を行うことに!というスマートな顛末を描いていただいて、PL様は三ツ星レストランの天才シェフなのかもしれないと思いました。

(彼女が城内の抜け道に詳しいことは短い付き合いであっても薄々察しつつあるので、答えを待たない強引さで片手を差し出したなら、)少しだけ、冒険に出ましょう!こんなところに居ては、息がつまってしまいます。(前言撤回。重責のご褒美は先払い。ふたりで星の海へと漕ぎ出そうと、笑顔で誘った。)[一章]

ここ!ここのケヴィンくんが!あまりにも眩くて!あくまで正しい騎士であろうとしていたケヴィンくんが、アルを励ますために「答えを待たない強引さで」手を差し伸べて、アルが好む「冒険」へと笑顔で誘ってくれるんです……清らか……。キャラメイク時点では恋を知らないまま死んでいく予定だったのですが、ここでケヴィンくんが手を差し伸べてくれたからこそ幸せいっぱいのエピローグを迎えられました。ありがとうございました。

でも、僕はこうも思ってしまうのです。曰く付きになったら僕も半分の騎士と呼ばれるのだろうか。ではその半分の騎士が偉大な何かを成せたなら、姫の悪評をそそぐこともできるのではないか――と。[一章]

由緒正しい男爵家に生まれ、騎士として華々しい人生を歩み始めたばかりのケヴィンくんが半分の謗りを受ける必要など全くないのに、こうして寄り添おうとしてくれる姿勢にアルはどれだけ救われたか分かりません。ケヴィンくんのこうしたまっすぐな言葉たちが、すべてを諦めていた「エイミー」を「アルフェッカ」に変えてくれたのだろうなと思います。

(咄嗟に聡明な蒼を見返したところで片手を引かれ、油断だらけの騎士の上体が傾ぐ。なんらかの声を上げる間もなく縮まった身長差の中、紫水晶に映るのはただひとりだけだった。)[一章]

騎士として鍛えられた立派な体躯が、非力な姫君によって傾ぐのは信頼ありきだよな……ウウッ好き……となるロールです。大好きです。

(ぴかぴか輝く一等星みたいな笑い声が宵の天幕に響き渡るのを恨みがましく思いながら、背けた顔を覗き込まれたならしぶしぶと蒼を見返す。吸い込まれそうな透明度は落ちていくことも飛び立つことも出来る色だから、こんなにも魅入られてしまうのかもしれない。)[一章]

「ぴかぴか輝く一等星みたいな笑い声」という表現がとてもかわいくて、いつも通り(?)PL様の感性に脱帽していたのですが、こうして星の名前をつけていただいてから読み返すとじーんとしてしまいます…。西洋ファンタジーにおいて青い瞳はありふれた色だろうとも思うので、ケヴィンくんの目を通して見たアルの瞳は美しい色をしているのだと知り、とても嬉しかったです。

(座興が終わった後は惜しみない拍手を送り、素晴らしい演奏だったと興奮気味に褒め称えた少年は、その晩不思議な夢を見た。そこには金髪碧眼の少女と人形が現れて、うりふたつの二人は病など忘れたようにはしゃぎながら騎士を伴い冒険へと繰り出す。灼熱の砂漠、広大な海原、虹のかかる丘を越えて。辿り着いた星降る夜に繋いだ手の先にいたのは、いったい誰だったのだろう。――それは真実を暴けばうたかたに消え去るコッペリアの幻。脆く儚く、けれど感傷の余韻だけが心を捉えて離さない、そんな幸せな夢だった。)[一章]

本編振り返りで前述した通り、断片での(アメシストの酔夢。)というタイトルロールへの愛を持て余した結果「夢」という表現を乱用した章だったのですが、まさかこんなにも美しいかたちで昇華していただけるとは夢にも思わず……嬉しさのあまり本編で何度も引用してしまいました申し訳ありません……。

(矛先にいる蒼がまだそこに留まっているのか、それとも逃げ出しているのか判じられなかったが、剣を捨て身を翻した少年の疾駆は速かった。)――アメリア様!!(彼女と竜の間に割って入った左肩に、鋭い爪が食い込む。痛いというより熱い衝撃に耐えつつ懐から二刀目の短剣を引き抜いたなら、至近距離にて竜の目に突き立てた。)[二章]

剣を捨て……剣を捨て……?と二度見しました。剣を捨てたら、ケヴィンくん、危ないのでは……?と読み進めたら言わんこっちゃありませんでした。でも短剣を至近距離で竜の目に突き立てたケヴィンくんはすごくかっこよかったです。我ながら小学生のような感想文です。剣を捨ててまで主君を庇う姿は、アーデン家の忠誠と犠牲の教えを受け継いだケヴィンくんならではの献身で、胸がぎゅっとなりました。

(こわごわと主君の顔色を窺う少年はなぜか両手を背後に隠したまま、数拍躊躇ってから続けざまに口を開く。)あの……ご用件の前によろしければこちらを。川のほうに咲いていました。とてもいい香りだったので、少しでも姫のお慰めになればと。(そうしてそっと差し出したのは、小さな紫色の花が集って咲く小枝。可憐な姿ながら芳しい芳香を放つヘリオトロープだ。)[二章]

かわいすぎて意味が分かりませんでした。軽率な主君を庇って負傷までしたのに、顔色の悪い主君を慮って花を摘んできてくれたんです。PLレベルで度肝を抜かれました。清らかすぎて正視できません。しかもヘリオトロープの花言葉は「献身的な愛」「夢中」「熱望」ということで、なんて博識なPL様なんだ……と知識量の差に打ちひしがれました。尊敬しかありません。大好きです。

では叱らせていただきます。(改まった宣言を告げて、ぽんぽんと二度、軽い力加減で彼女の頭上を叩いた。ほとんど撫でているようなものだが、お叱りは以上である。)[二章]

かわいい(泣)世の中にはこんなにかわいい𠮟り方があるんですね。びっくりしました。いや~かわいい…何度読んでもかわいい…。ケヴィンくんが次のレスで(以前ならこんな真似は畏れ多くて出来やしなかった。)と書いてくれているのですが、序章とは比べものにならないくらい親しくなれているのだと嬉しくなる出来事でした。それにしてもかわいい。本当にかわいい。

(手の甲に触れていた指先を包むように、まだ動かしにくさのある左手を重ねた。そのまま少しだけ体を前に出せば、狭い車内では自然と秘め事めいた距離になる。ただひとり、彼女にだけ伝えたいことを伝えるための、ひとときのふれあい。)姫を置いてどこにも行ったりしません。ご安心ください。[二章]

好きなシーンを抜き出すにあたって、一言メモを添えながら一気に抽出したのですが、このシーンに至っては「すき」の二文字しかメモにありませんでした。魂の叫びとして受け取っていただけたら幸いです。手を放してほしいと懇願していたケヴィンくんが、アルの手を受け入れるだけではなく自らの手も重ねてくれるくらい親しくなれた感動と、秘め事めいた距離という魅惑的な表現に惚れ惚れしました。アルはドキドキしてました。押しが強いだけに押されると弱いタイプなのだと思います。

(馬車に揺られる道中では「人魚のために他国には行けません」だの「冥界の響きが物騒だからダメです」だの、検討結果のノーを突き付けていたので、最後の方は受け答えが雑になっていたかもしれない。)[二章]

この受け答えが雑な感じ、どんどん心を開いてくれている気がしてとても嬉しかったです!付き合いが短いために苦言を避けているだけで、昔からの従者であったならお小言も多かったのかな…かわいいな…と微笑ましくなりました。この直前、アルから向けられる期待の眼差しに怯みそうになっているケヴィンくんも含めて、ノーを繰り返すお姿がとてもかわいかったです。

……?(提案したそばから撤回されると逆に意味深に思えてしまう。怪訝そうな顔で考え込んだ後、はっと察しが行ったように。)もしかして、姫が体験してみたいのですか?それなら僕も微力ながらお手伝いしますので、やってみても構いませんよ。(何気なく問い返したところで、工房主の夫婦が驚いた顔をしているのが目に入る。ああそうか、普通は王族が職人の真似事などしないのだと。今更のように思い出した。)[二章]

先入観ありきの「姫君」としてではなく、アルという人間を見てくださっているからこその提案ですよね。当時は「ウワ~!」と欣喜雀躍していました。それにしても、ここでアルのことを「王族」という押し型に当てはめて見ている工房主の夫婦と、あくまでアルのことをアルとして見てくれているケヴィンくんとの対比を表現してくださるPL様の展開力、感服してしまいます…。

(とっておきとばかりに見せびらかされたエプロンに眦を下げていたが、当たり前のように背中を向けられ流石に当惑する。怪我とは別の理由でぎこちない指先が、どうにか蝶々結びを完成させるも、多少傾いて不格好なのはご勘弁願いたい。)[二章]

不格好な蝶々結び、なんてかわいいんだ…。きっと普段のケヴィンくんなら綺麗な蝶々結びが出来るのでしょうね。愛しいです。

(完成品を受け取る様をぼんやり立ち尽くしたまま眺めていたが、そこから近距離で命令を受ければ固まらざるを得ない。ラペルピンの曇りない輝きと、厳しい面差しに意味もなく圧倒され、思わずぎゅっと瞑った瞳。それが再び開いた時、目の前にあったのは眩いばかりの笑顔で。)[二章]

ぎゅっと瞑った瞳~!と喜んでしまいました。かわいいです。語彙の乏しさが恨まれます。

息苦しいと感じるのは、何も隠すことなく真摯に向き合いたいからでは?以前の晩餐会でも僕がついた嘘や評判ばかり気になさっていましたし、今日は謝罪してくださいました。……姫はいつも、ご自身より他者のことを尊重される。そんなところが放っておけないのです。(人々は言う。末の姫は忌まわしい半分なのだと。だが誰よりもそう思っているのは姫自身ではないかと気づいた時から、一人きりにはしたくないと願うようになった。貴方を大切に想う人間がいるのだと伝えたかった。)[二章]

優しすぎる願いに何度も涙腺が緩みます。憧れの姫君としてではなく、半分の姫としてでもなく、アルという人格に寄り添おうとしてくださるケヴィンくんこそ誰よりも真摯なんだよな……。アルは姉に「半分の姫」の汚名を着せ、乳母をはじめとした近しい従者の人生を狂わせながら生きているという負い目があるので、他者を尊重するのは当然の贖罪なのですが、それをこんなふうに優しく見ていただけているのだと知ってとても救われました。PLも救われました。

(激動の一日の最後に迎えた夜の中、滞在先の寝室まで姫を送り届けたなら、別れる直前に紫水晶は微笑みを向ける。――おやすみなさい、よい夢を。お決まりの挨拶を唇に乗せて非日常の終わりを手招いたなら、今宵は衛兵とともに警護に参加するつもり。どこにも行かない約束は扉を挟んでも有効なのか、それは見果てぬ蒼のみが知る。)[二章]

約束を守り抜こうとしてくださるケヴィンくん、やっぱりアルには過分だよ……と顔を覆いました。相手の与り知らないところで誠意を尽くせる人は少ないと思うのですが、それを当たり前のように行動に移せるケヴィンくんの清らかさに心が洗われる思いです。

(倣うように空模様を確かめた双眸にはいまだ戸惑いが色濃く表れている。けれどもうすっかり慣れてしまった友人の近しさで手を引かれたなら、いけないと分かっていても振り払うことなどできなかった。)[三章]

ケヴィンくんはいつも自制されていて、禁欲的で、そんな彼を誑かしたアルはやはり不純物なんですよ……。男爵家の嫡男として生まれたケヴィンくんには陽の当たる素晴らしい未来があって、真円の騎士として誰もが羨む幸福を享受する権利があったのに、そのすべてを狂わせられたのだと思うと私はケヴィンくんのファンとして許せない気持ちになります。自PCを憎む日が来るとは思いませんでした。

何も、ご無理はなさっていませんか?(もはや幼いままではいられない。自分も、彼女も。それでも最後の退路のように気遣いを向けたのは、作り物めいた微笑みがうつくしくも凄然として見えたせいだ。)[三章]

自らも傷ついている中で、相手を慮れるケヴィンくんよりも美しいものなんて何もないんですよね(強火)PL視点でもPC視点でも、ああもう戻れないところまで来てしまったのだなと切なくなる場面でした。

ひとつだけ、お伺いしたいことがございます。発言をお許しいただけますでしょうか。(出会いの頃に返ったかのようなぎこちない態度。問う騎士の頭にあるのは、たったひとつの疑問と、何より大きな恐れだけ。)[三章]

もうダメだ……嫌われてしまうんだ……とアルよりもPLのほうが深く絶望していた気がします。ケヴィンくんはあくまで姉妹がつくる「アメリア」を好いてくれているんだと思っていて、それが半分ずつに分かたれたとき、もうケヴィンくんの恋を捧げる先はなくなってしまうんだろうなと考えていました。いま思い出しても胃が痛いです。ドウシテ……。

(成婚に係る姉妹の去就は不明な部分も多いが、少なくとも彼女は全てを姉に譲り、存在ごと消えてしまうつもりなのか。それを一方的だ、勝手だと、責める権利はないのだけれど。)[三章]

思えばケヴィンくんはアルの独善性をとっくのとうに見抜いていらしたんですよね…。それでもここで責める「権利」がないと断じて言葉を飲み込んでいたケヴィンくんが、終章では面と向かって「一方的だ」と責めてくださるのだから感無量です。HAPPY……。

(距離も立場も壊してようやっと伸ばそうと思えた手を、人形のように白い頬へと添えたがる。あたかも人としてのぬくさを確かめるように。そのまま小さく雨除けの呪文を唱えれば、頭上をぽつぽつ打つ水滴を弾いて濡れるのを防いでくれよう。紫水晶にまっすぐ映す蒼は、不純物ではない。焦がれ続けたたったひとつの星の光。それが掴めるのなら、もう、空が落ちたって構わなかった。)――ずっと、貴方をお慕いしておりました――。(紡ぐは静けさは告解に似ていた。けれど直後にほどけるよう浮かんだ表情は、あえかな熱を伴う。灰色の雨模様にはまったく似合わない、甘く柔らかなはにかみ笑い。)[三章]

不純物ではないと断言してくださり、雨粒からも守ってくださり、空が落ちるという二章〆レスの表現を入れてくださるという筆舌に尽くしがたい喜びに満ちた場面なのですが、避けがたい別れが突きつけられたからこその悲しい告白でもあるんです……ドウシテ……。鈍色の雨雲が立ちこめているのに、ケヴィンくんの甘く柔らかなはにかみ笑いだけが眩いのだ…。

(忠誠心の影に隠した不毛な片恋も、時を経て砂と土に埋もれてしまえば、いつかはうつくしい宝石になるのだと信じていた。純度が高いまま、何も損なわず。けれどこのままでは大切な人の未来が閉ざされてしまうなら、少年が差し出せるのはこれぐらい。)でも……最後だなんて、やっぱり納得できないよ。(冒険も戯れも、過分な幸せも、きっと姉姫は与えてはくれない。だから寂然と呟いた。天の慈雨を涙の代わりに。)[三章]

敬語を外して伝えてくれるケヴィンくんのお心が嬉しくて切なくて、でも片恋と宝石の比喩がとても美しくて、天才だ~~~(号泣)と情緒不安定になりました。ケヴィンくんがふたりでひとりの「アメリア」ではなく、まして姉姫でもなく妹のアルを選んでくれたのだとPLとしてもようやく理解に至り、こんな幸せがあってええんか……?と涙ぐみました。ウレシイ……ウレシイ……。

おんなじ顔でも、代わりにはならない。姫でないと嫌なんだ。(包み込む手の危うさ。睨み拒もうとする、強い意思。同じ色の二対であってもこのような激情を宿しているのは彼女だけ。そうしてそれを押し殺そうとするのも、彼女の方だけなのだろう。)[三章]

どれだけ王宮内の立場が悪くとも、どれだけ国王から放置されようとも、双子を生かしてくれる現実だけを寄る辺にしてきたアルにとって、かの謁見は心を壊すに十分すぎるものでした。だからこそ「もう全部どうでもいい」とケヴィンくんとの絆すら絶とうとしたわけですが、そんな愚者にこんなにも優しい言葉をくれるんですケヴィンくんは……ドウシテ……。ずっと誰かに言ってほしかった言葉をケヴィンくんからもらえたことで、アルがどれだけ救われたか分かりません。

僕が騎士を志したのは、この命や人生を、誰かのために費やしたかったから。僕が差し出せるすべてが役に立って、そうしてたったひとりでも認めてくれる人がいるなら、それだけで幸せだと思ったんだ。[三章]

こんな清らかな心の持ち主を誑かす双ツ首はやはり生きていてはいけないなと思いました。自分のためではなく、誰かのために役に立ちたいという自己犠牲の精神は危うくも美しくて、なおさらアルのために差し出すにはもったいなさすぎるよ……と苦しくなりました。だってアーデン家の一人息子なんですよケヴィンくんは……大切に育てられた嫡男なんですよ……。彼をご両親から奪う双ツ首はやはり不吉です(キュクロス論)

……悔しい(あえかな吐息を伴い、絞り出すような声で呟く。)貴方だけ、と応えたいのに……呼べる名前がないなんて……。(「アメリア」も「姫」も示すのはひとりではない。想う相手の本当の名前すら知らない。今更思い知った事実に打ちのめされて、抱きしめる腕に力が籠る。)[三章]

名付けをお願いしようなどとは微塵も考えていなかったのですが、ケヴィンくんのこのレスを拝読した瞬間に「名前……つけてもらえばいいのでは……!?」と閃いてしまいました。天啓でした。エイミーと答えてもいい場面だったとは思うのですが、ケヴィンくんが「呼べる名前がない」と口にしてくれたことで、そういえばエイミーは識別記号であって名前ではないよな……と思い至ることができました。改めて思い返すと、ここでケヴィンくんに名前をつけてもらえなければアルは終章で死を選んでいた気がするので、ケヴィンくんが名前を呼べないことを「悔しい」と表現してくれたことは何ものにも代えがたい幸いでした。

夕凪より嵐を選ぶのはおかしい?何もかも通り過ぎた後に、一瞬でもうつくしい朝が来るなら、僕はそれで十分。(いつかのように、善き主の望み通りに振る舞う正しい騎士ではいられなかった。たとえ破滅を招いたとしても、幸いが刹那でも。今はただひとりが欲しいのだと、希求をやめられない紫水晶が恋慕を灯す。)[三章]

主君が望む通りの騎士であろうとしていたケヴィンくんはもうどこにもいないんだと思い知りました。三章のはじめにケヴィンくんはアルへと退路を用意しようとしてくれましたが、秘密を明かしてもなおアルを慕ってくれるケヴィンくんに対して、今度はアルのほうがケヴィンくんに退路を用意しようとしていた逆さまの構図が印象的でした。ケヴィンくんは元来こんな刹那主義者ではないはずで、こんな薄暗い幸いを求めるにはもったいない心の持ち主なんですよ……。プロフィールの一言をご覧ください!(怒)「騎士とは、自らの心に定めた主の名誉のために戦う者。自分自身をひたすらに律し剣を取るべき者なのです。」ですよ!(怒)自制心の強いケヴィンくんが嵐を選んでくれたことに嬉しさを感じる一方で、とても切なかったです。

…――アルフェッカ、――アル。(暫しののちに唇から零れたのは、星の名前。流星群の夜が過ぎてから、少しだけ星座について調べた。つるぎ座、はがね座、と書物のページを捲る合間に目について覚えていた、かんむりの中央で輝く宝石。半円の上の明星。)[三章]

「アルフェッカ 意味」でぐぐった瞬間、アッ………と息を呑みました。調べれば調べるほど感動しかありませんでした。かんむり!王族!(興奮)宝石!紫水晶!(熱狂)半円……半分……(哀切)明星……流星群……(慟哭)となりました。このパッション、伝わりますでしょうか。かんむり座で最も明るい恒星でありながら、あくまで2等星というのも絶妙でウオオ……となります。語彙は死にました。かんむり座のモデルはアリアドネに贈った冠だそうで、アリアドネがテセウスに捨てられた理由が神託によるものであることも、建国神話に運命を捻じ曲げられたアルに重なるものがあり、ケヴィンくんPL様は何者なんだ?と思いました。今でも思っています。悲嘆に暮れるアリアドネを慰め、宝石を飾った冠を贈り、彼女に結婚を求めたディオニュソスは酩酊の神であること知ったとき、完璧すぎないか?と一周回って真顔になりました。ディオニュソスとアリアドネはその後幸せに暮らしたそうなので、宝石主従のハッピーエンドは約束されていたんですね……ヨカッタ……。

なら、これで本当に半分の姫の半分の騎士だね。(おかしいと言い切られ悔恨を見せられても、気負うことのない口ぶりが喜色を滲ませる。自ら蔑みの呼称を使うなど酔狂に違いない。気の迷いと取られても仕方ないだろう。だが、不純物であっても気苦労であっても、もはや少年にとっては大切な一部だ。そのことを理解してほしいと思うのは、彼女が誰よりも、それこそ少年自身よりも、この紫水晶を慈しんでくれるからで。)[三章]

ご存知の通り、キュクロスにおいて「半分」は最大の侮辱なんです。最大の侮辱なんですよ……(号泣)ケヴィンくんは本来ならば真円の幸福を享受すべきで、ちっとも半分なんかではないのに、彼は喜色さえ滲ませながら「半分の姫の半分の騎士」だと言ってくれるんです……。自らの選択を「おかしい」と否定されては、少なからず気分を害するだろうに……こんな……こんな……。一章のときと同じ言葉だからこそ、ぞっとするような美しさがある台詞だと思います。大好きです。

……もう、わかってるくせに。(鼻先に掛かる過日と同じ問いかけに、観念したよう白旗を上げる。硝子を隔てぬ蒼の悪戯具合を拗ねたように見遣ってから数瞬、濡れたままの目尻に口づけを落としたのは、ほとんど仕返しのような――。)[三章]

この拗ねたような口ぶりが!かわいくて!かわいくて!ウウッかわいい……かわいい……と悶えていたら、とんでもない不意打ちを喰らいました。まさかの仕返しでした。彼こそが基本かわいくてたまにものすごく男前になるケヴィンくんです。

(やがて分厚く垂れこめていた雲が切れ、隙間から光が差し込み始めたなら、いつまでもこうしてはいられない。後ろ髪引かれる思いを引きはがし、泣きはらした顔の姫君に制服の外套を貸す。それでも今の彼女を誰にも見せたくはなかったから、小城の中まで送ると申し出て。)明日も会いに来るから、待っていて。[三章]

アルに明日をくれたのはケヴィンくんのこの台詞でした。アルは「ケヴィンは同情と愛情を勘違いしている」と決めつけていたこともあり、四章ソロールは嘘つき隠居コースで考えていたのですが、この言葉を拝見した瞬間に全力で翻意しました。それでも「いつ死んでもいいけど最後までケヴィンと一緒にいたいな」という後ろ向きな願望しか抱けていなかったので、ケヴィンくんが最後までアルを諦めないでいてくれたからこそのハッピーエンドだったなと実感しています。そしてケヴィンくんが泣き顔のアルを他人に見せたくないと思ってくれているのがとても意外でした……ど、独占欲というやつですか……!?ケヴィンくんは独占欲すらかわいい。

(黙っていると険のある目元が、少しだけ似ていると思った。跪く騎士に楽にせよと命じる響きも、今はここにいない人を思い起こさせた。)[四章]

国王を「アルの父親」として見てくださる描写に胸が詰まりました。キュクロスにおける王室は信仰の対象で、正しく円環に組み込まれていたケヴィンくんはまっすぐ崇めていただろうに、彼は何よりも先にアルの面影を探してくださるんです……愛……。

(無意識に胸前で握りこんだ拳が白くなる。姉妹の見分けがつかないようだったと、ひび割れそうなアルトを思い出しては、王の面持ちがほんの少しでも動くことを期待する。だが遠くを眺めるまなざしに変化はなく、問いの答えも返らない。最悪だ。最悪だった。)[四章]

これが正しい感受性だよな~としみじみしました。何事にも期待せず生きることがアルの処世術だったので、終章で王命を聞いても「ですよね~」くらいで済んだわけですが、実の娘を処分しようとする父親の在り様に「最悪だ」と感じられるケヴィンくんのほうがずっと正しいんですよね…。

(忠実なる真円の騎士、と、色のない声が呼ばう。瞬間的にかっと頭の中で爆ぜた感情は、後から思えば憤りに近かったのかもしれない。咄嗟に反論しようと口を開いて、でも言うべき言葉が見つからなくて、結局は何もかも飲み込んだままその場を後にするしかなかった。)[四章]

理不尽に憤りを覚えてくれるケヴィンくんの姿は、幼き日のアルを救ってくれるものでありました。当時は「そういえばケヴィンくんが怒るところ見たことないな~」と呑気に思っていました。終章で怒ってもらえてPLはとても嬉しかったです。

(身内への手紙ぐらい自分で出せばいいだろうと不思議そうな顔。もっともだ。当然のごとく返る疑問に少年は答える術を持たない。否、答えるわけにはいかなかった。王室最大の秘密を知った今、些細な手紙も改められ、故郷の地すら二度と踏めないかもしれない。だがそれを全く関わり合いのない彼に、いったいどうやって説明しろというのか。)[四章]

PL様はどんな些細な設定であっても拾ってくださるんです……BIG BIG LOVE……。秘密の関係者は手紙を検閲されるだの、帰郷を許されないだのといった設定は、秘密を明かすつもりのなかった二章だからこそ付与できた設定だったなと思います。だってケヴィンくんは遅くに出来たアーデン家の一人息子なんですよ……(何度も言う)故郷の地すら二度と踏めないなんてひどすぎるじゃないですか……。

夜中にこんなところまで呼び出してごめんね。……寒くはなかった?(ついつい眉を下げて心配を口にして、そこで腰に吊った剣がカチャリと音を立てたものだから、紫水晶の奥で光が波打つ。これから自分がやる事を思えばおかしな言動だが、何から切り出せばいいのか分からない。)[終章]

いつも心配してくれるんだケヴィンくんは……。先に待っていたケヴィンくんのほうがずっと寒いだろうに、当たり前のように気遣ってくれる優しさが美しいです。当時は「これから自分がやることを~」のくだりで「処します!?」と勘違いしていました。四章を拝読する限りは何かしらのご温情をいただけるのだろうかと思う一方で、捨てるものが多すぎるケヴィンくんはアルを殺さないにしてもキュクロスに残られるかもな……とも考えていたので、この描写はアルを処す方向だな!?と勘違いしていました。処されませんでした。

全然似てないよ。そこまでそっ気のない言い方をした覚えは……いや、どうだったかな……?[終章]

はっきりとNOを口にしてくれるケヴィンくんが愛しくて!あくまで従者としての立ち位置から言葉を紡がれていた序章とは似ても似つかない口ぶりに、宝石主従が歩んできたすべてがぎゅぎゅっと詰め込まれているようで嬉しかったです。「全然似てないよ」ですよ……全否定ですよ……(嬉)

(石造りの欄干の向こう、雪間に眠る景色を見渡す。頭上に星影はなく、音すら消えた静かな夜だ。まるで自分たち以外のすべてが絶えてしまったような孤独感に、唯一確かな傍らの存在へと身を寄せたがる。)[終章]

「手を放してほしい」と遠慮していたケヴィンくんが思い起こされて、ことさら「身を寄せたがる」の一文が刺さりました。ケヴィンくんは犬か猫かでいえば血統書付きの名犬だと思うのですが、このときばかりは袖にされていた猫ちゃんに初めて懐いてもらえたような喜びを感じました。

残念だけどそのとっておきは通らないよ。今はもう、ちゃんと見分けられると思うから。(確証はない。姉妹が本気で騙そうとしたらさすがに分からないかもしれない。しかし敢えて断言したのは想い人に対する意地であると同時に、そうなりたいと願ったから。)[終章]

わッ…わ…(感嘆)確証はない中で、そうありたいと強く願うからこそ断言してくださるケヴィンくん、めちゃくちゃ男前じゃないですか?双子のどちらかを迷うような環境はもう二度とないのでしょうが、なればこそお気持ちが嬉しい場面でした。

(ほんの少し泣きそうに歪んだ顔は、けれどどうにか真顔のままで持ちこたえられたから、彼女の指先を頬から外させたなら、手のひらにそうっと唇を寄せんとした。悪あがきの睦み合い。)[終章]

悪あがきの睦み合い………………。あまりの表現力に三点リーダーをありったけ打ち込みたくなります。逃れがたい非情な現実から目を背け、ひとときの恋人ごっこに興じるさまを「悪あがきの睦み合い」と謳われるセンスに脱帽です。PL様の感性が大好きです。アルは死ぬ覚悟で尖塔に訪れただけあって動じてませんでしたが、圧倒的ふれあいにPLはアワアワしていました。

(夢見が悪かったのは否定しないが、それは彼女のせいではない。処分を決めたのは王だし、双ツ子を忌むのは民衆、発端に至っては建国神話だ。それなのに向けられた背中はすべての罪過を背負いこもうとする。折れそうな肩で、遍く祝福を受けるはずだった王女の身で。)[終章]

平たく言えば双子の付き人という立場は誰でもよかったわけで、その立場は自由意志によるものでもないのですから、ケヴィンくんは被害者以外の何者でもないんですよ……。キュクロスにおいては双子として生まれたこと自体が罪であって、アルを苛む理不尽は生きる罰として当然のものです。しかし何の非もないケヴィンくんが王室の醜聞に巻き込まれた挙句、いかにも夢見の悪い王命を下されるなんてアルのせいでしかないのに、それでも彼はアルのせいではないと言ってくれるんです……なんて心優しい少年なんだ……。

……アルの分からず屋。(ぽつりと、恨みがましい呟きが零れる。もっと他に慰めたり励ましたりする言い方はあるはずなのに、口から出てしまえば感情が言葉に流されるのを止められない。たとえるならそれは音もなく燃える青い火が、輝石を熱して揺らめくような。)[終章]

死亡エンドありきで考えていたこともあり、消えない傷になりたいぞ~!という気持ちで「慌ててくれるかな!どうかな!」とワクワクしていたので、この一言を拝見したときの衝撃は凄まじかったです。恨みがましいという表現が俄かに信じがたく、ご、誤字かな……?と失礼極まりない懸念を抱いたまま読み進めたことを覚えています。全くもって誤字ではありませんでした。音もなく燃える青い火が~という比喩がまた素晴らしくて、ケヴィンくんの静かな怒りが胸に迫り来るようです。

アルは僕を憐れんで、自分を責めて、それで納得してるみたいだけど一方的だ。幸せだって言ったよね?困らせてくれてもいいって。全部強制されたわけじゃなく、僕が決めた意思なのに。[終章]

目が覚める思いでした。ここまでアルを見抜いていただけるとは思わなくて、驚きと申し訳なさでいっぱいになりつつ、こんなにも真摯に向き合ってくれる人に出会えてアルは本当に果報者だなと思います。改めてケヴィンくんの「正面からぶつかり合える強さ」を実感しました。一方、アルはケヴィンくんの意向を伺うでもなく何もかも勝手に決めつけて事を運ぼうとしてるんですよね……ハァ……(溜息)すごく大好きで、すごく胃の痛くなる台詞です。

(衝動のまま喋ってしまったことで上がった息を、空白の時間を置くことで整えたなら、問いかけは冗談か本気か。試しているのか気まぐれか。困り顔の微笑からその内心は到底読み取れないけれど、生きたいと願っていた、その希望だけをよすがに懐から小瓶を取り出して。)そんな真似するつもりなら、僕のほうが先に死ぬ。どうせ命令通りに事を運ばせたところで、陛下に飼い殺されるか処分されるだけなんだ。処刑人が消えることでアルを一秒でも長く生かせるなら、本望だよ。(蓋を開けた瓶を口元に寄せながら、据わった目で宣言する。姫君が欄干を乗り越えるより、おそらくこちらが中身を呷る方が早い。もっとも彼女に尽くすべき我が身を脅しに使うのは、不本意ではあったのだけれど。)[終章]

抜き出しが長くて恐縮です。しかしすべての繋がりが完璧で、到底切れるものではございませんでした……。息が上がるくらいの激情に身を委ねてくれたことが嬉しくもあり切なくもある中で、まさかここで小瓶の伏線が回収されるとは思わず、さらには「先に死ぬ」と脅しの姿勢に転じられたお姿はまさしく青天の霹靂でした。消えない傷になりた~い!などと軽率な期待に胸を躍らせていたPLが馬鹿でした。この時点で瓶の蓋はもう開けられていて、口元にも寄せているわけで、あとは本当に呷るだけの状況なんですよね。アルは自分の命に対して「害獣と同じ、もしくはそれ以下」という嫌悪感を持っていたので、そんな命のためにケヴィンくんの命が天秤に乗せられたことは何よりも恐ろしいことでした。ケヴィンくんがご自分のことを「処刑人」と称されて、アルを一秒でも長く生かすことを本望だとおっしゃってくださるの、あまりにも奇跡で目頭が熱くなります……。

優しい?僕が?(ふ、と唇が弧を描いて、不可思議な話を聞いたように瞬きを一度。けれど目だけはまったく笑っていなかった。本当に優しい人間なら命を秤に乗せること自体しないのだと、小瓶の中の液体を見ながら思う。)[終章]

ウ゛ーーーッ(唸)しんどい場面ではあるものの、ちょっと擦れてるケヴィンくんからしか得られない栄養があります……。三章で嵐を選ばれたときも感じたのですが、ケヴィンくんが彼らしさを失う起点はアルなのかなと自惚れていまして、ものすごく嬉しいのと同時にアルはやっぱり災いを呼ぶ忌み子なんだなとも思います……私がケヴィンくんの親類縁者であれば未来永劫アルを許さないので……(ガチ恋)

ふざけてなんか…。(売り言葉に買い言葉で低く反論してから、失敗だったと後悔がよぎる。途切れた言葉を隔てて溢れる涙。気品をかなぐり捨てた慟哭と胸を打つ拳に、腹の底で煮えていた感情が萎む。)[終章]

売り言葉に買い言葉なケヴィンくん、ああ本当にアルのことを一人の人間として対等に接してくれてるんだな……と感無量でした。ちょっと擦れてるケヴィンくんと同じく、低く反論するケヴィンくんからしか得られない栄養があります。なのにアルが泣いて喚いてるだけで苛立ちが萎んでしまうの、あまりにも甘すぎて好きしかありません。好きだ………。

不毛なのは知ってる。だから誰にも明かさないつもりだったんだ。それでも欲しくて、諦めきれなくて、戻れる道を塞いだのは僕だ。アルが悪いわけでもないし、間違っていたとも思わない。(貫く視線を緩く見返して、片手を伸ばす。頬を流れる涙を指の背で拭い、問いかける。)……普通の幸せってなんだろうね?(一般論ではなく彼女個人の考えを聞きたい口ぶり。)[終章]

不毛であることを静かに肯定し、戻れないのではなく戻らない選択をしたのだと、それを間違いとは思わないのだと断言されるケヴィンくん、あまりにも男前なんですよ……。感情のままにケヴィンくんを睨みつけるアルを、ケヴィンくんは穏やかに見返すんです……あまりにも美しすぎる対比……。涙さえ拭いながら「普通の幸せ」を問いかけてくれるお姿に、もうどちらが年上か分からないなと思いました。かわいくてかっこいいなんて最強じゃないですか……ずるい騎士なんだケヴィンくんは……。

言葉だけじゃ足りない?(両手で下向いた顔を捉まえて、紫水晶が視線を交わしたがる。)未来が怖い?(重ねた問いは確認のようなもの。一呼吸置いて、先ほどの彼女と同じように愛しい輪郭をかたどる。)じゃあ、ずっと死ぬことを考えるなとは言わない。…一日、一日だけでいいよ。その間に僕が心変わりしなかったら、また次の一日も一緒に生きて。(願うのは大仰な誓いを必要としない当たり前。酔いが醒めることを恐れるなら、繋ぎとめる自信を持てないなら、今ここで説く愛だけを見ていてほしいと。真剣に。)アルフェッカ、僕のすべてを貴方にあげる。だから代わりに、アルのこれからをください――。[終章]

畏れ多くも「ペアさんの一番好きな台詞」に挙げさせていただいた台詞になるのですが、本当は!他にも!一番好きな台詞が!たくさんありまして!同率一位の中、断腸の思いで選抜させていただいたのですけれども、ここ……この場面が本当に……雰囲気も含めて丸ごと大好きで……(語彙よ来い……)言葉だけじゃ足りないことも、未来が怖いことも、どちらもアルは口にしていないのに、ひねくれた言葉たちから本音を掬い上げてくださるんですケヴィンくんは……。序章のぎこちなさを思えば思うほど、視線を交わしたがってくださるお姿が尊くて、こんな醜態を曝してもなお慈しんでくださる指先に涙を禁じ得ませんでした。キャラレスで泣いた経験ってほとんどないんですが、この辺りはずっと涙ぐみながらレスをしたためておりました……ケヴィンくんは聖母だったんだ……(?)一番好きな台詞として抜粋させていただいた理由としましては、ケヴィンくんらしい優しさが一番に表れている台詞だと感じたからです。心変わりなんてしないと強引に断言するのではなく、アルが怖がるものを理解した上で「一日だけでいいよ」と寄り添い、そして「その間に僕が心変わりしなかったら、また次の一日も一緒に生きて」と優しく未来に導いてくれてくれることが本当に嬉しくて、あえて……あえて一番とするならここしかない……!と選ばせていただいた次第です。あくまで「生きて」であったり「これからをください」とお願いの形にしてくださるのが本当にケヴィンくんだなと思います。優しすぎるんだきみは………。

そうだね。アルに関することだけは、譲るつもりはないから。(この恋と幸福こそ、何もかもを失っても護りたい唯一。国王にも死神にも、それこそ彼女自身にだって明け渡すつもりはなかった。)[終章]

こんなにも愛おしい分からず屋がいていいんですか?(LOVE)なんだかんだとめちゃくちゃ頑固なケヴィンくん、めちゃくちゃ大好きです。今だからこそ満面の笑みで抜き出せていますが、当時は「何もかもを失っても……?護りたい唯一……?」と何度も見返していたなと今更ながらに思い出して参りました。PCPLともども、ケヴィンくんの幸せは生まれ育った地での安寧だと決めつけていたので、アルで……アルでいいんですか……?状態でした。

……僕も同じ。アルが傍で笑っていて、好きだと言ってくれて、ときどき僕のために泣いたり怒ったりしてくれる。それだけで普通に幸せだから、後悔なんてしない。絶対に。[終章]

個人的に「ときどき僕のために泣いたり怒ったりしてくれる」の部分が意外で、ワワー!!と興奮しました。そうしたアルの扱いづらいところも「普通の幸せ」に据えてくださるんだな~と胸がいっぱいです……。

勿論。今日の僕も、アルのことだけを愛してるよ。(曇りのない笑顔で告げる。夢が覚めてもこの恋が消えないように。片割れと分かたれたひとりが生きてゆけるように。愛しい人のまろい頬に添えた両手を引き寄せて、眼鏡に当たらないよう角度をつけながら触れたくちづけは、言葉だけでは足りない分を補ってくれればいい。)[終章]

一番好きな台詞に挙げるべきか挙げざるべきかと、最後まで迷った大好きな台詞です。そろそろ文字数的に自重すべきでは?と思いつつ、瀬見様の「本編の熱冷めやらぬというテンションのラスアンが好き」というお言葉に甘えて引き続き愛をぶつけて参ります。さて、ここの台詞なのですが、アルが欲していたすべてがあるんですよね……。愛してくれているかという問いに対して、勿論と当然のように即答してくれたことも、アルという唯一の名前も、自分ひとりだけと限定してくれることも、すべてアルがずっとずっとほしかったものでした。それをたったひとり恋した相手であるケヴィンくんからもらえたことはアルにとって無上の幸福で、ここで「言葉だけでは足りない」分を補ってくれる口づけが完璧すぎて「私めのレスは全て蛇足では……?」と筆が止まりまくりました。懐かしいです。

冗談でもやめて。別の誰かなんて考えたりしないで。(自分でも意外なほどはっきりと声音が落ちる。架空の誰かすら視野に入れるなというのは、怒りと共に明かされた欲心より性質が悪かったかもしれない。)[終章]

ワヮ!!ワワー!!と叫びたくなる破壊力でした。アルの明日はケヴィンくんに愛してもらえてこそなので、もしも話としても稚拙だよな~と半笑いだったところに会心の一撃が入りました。架空の誰かすら視野に入れてほしくないという欲心をお持ちでありながら、あんなにも禁欲的に自制されていたんだなと愛しさが募るばかりです。

は、はじめてだけど……お願いだからそういうことは聞かないで……。(一向に消えない羞恥が憎い。惚れた弱みか年下ゆえか、上機嫌なばかりの砂糖菓子から目を逸らし消え入りそうに答える。いやむしろ消えたい。)[終章]

かわいさの暴力………。こんなかわいいことありますか?ありました。ケヴィンくんの恋愛遍歴を知りたいな~というPLの邪心が滲んだ問いかけだったのですが、聞いてよかったと心の底から思いました。はぐらかすという手もあるだろうに、素直に答えちゃうところがケヴィンくんなんだよな……。

うん?(雪風の入り込まない室内に戻り、薪の爆ぜる音が響き始めたところで切り出された言葉。改まった様子に首を捻るも、握られた手が震えているのを見て取れば、力を籠めて握り返す。)大丈夫。ちゃんと聞いてるから、ゆっくりでいいよ。[終章]

少年らしいかわいらしさを見せつけられてからの男前ケヴィンくんです。こんなの絶対に悪い虫ついちゃうじゃないですか……アルが双ツ首から魔女にジョブチェンジしてしまいます……。改めて、ケヴィンくんはいつも誠意をもって耳を傾けようとしてくれるんだよな~と感じた場面でした。拒まれるのが怖くて逃げ続けていたアルに勇気をくれたのは、ケヴィンくんの誠実さでした……ありがとうございました……。

(ほとほと困り果てた様子で眉根を寄せてから、浅く息を吐く。)わがまま、(咎めるような言葉に反して、声の調子に強さはない。どちらかといえば仕方ないなと言わんばかりの、意地悪すら愛おしむ口ぶり。)[終章]

ケヴィンくん、アルに甘すぎませんか?(今更)PLがケヴィンくんガチ恋勢になってしまったからなのか、自PCながら「コイツ………」と小憎たらしく思いながら動かしていたので、この女のどこがそんなに……と喜びを通り越して訝しんでしまいました。ガチ恋とは怖いものですね。与太話はさて置きまして、正直に毒づいてくれるケヴィンくんのお姿は良くも悪くも真円の騎士ではなくて、ああふたりはもう主従でも友人でも何でもなく恋人同士なんだな~と嬉しくなりました。毒というには甘すぎるんですけどね……かわいいですね……。

きら……(愛を説くと決めた初日からこれでは、なかなか先が思いやられるかもしれない。問いの体を取っていても答えは分かっているのであろう、砂糖まみれの甘えたから逃れかけた視線は、結局のところ観念したように元に戻る。これだけ幸せそうな顔をされて、無下にできる人間が果たしているのだろうか。)……い、じゃない。アルのわがままは、僕を見てくれている証拠だって分かるから。少し困る時はあるけど、そういうところも含めて可愛いし、好きだな……って。[終章]

ケヴィンくん、アルに甘すぎませんか?(二回目)序章で「ずるい私もそう嫌いではないのでしょう?」と問わせていただいたのですが、嫌いじゃないのあとに続く言葉が全く異なるのはもちろんのこと、想像以上に甘やかな言葉をいただけて、フ!となりました。ちいかわ構文を乱用せざるを得ないくらい感動しました。ケヴィンくん、少年らしく照れたり恥じたりする姿がめちゃくちゃかわいいんですけど、決して口下手なわけではないのずるいですよね……。

一つの水晶を二つにして、遠見の魔法を籠めてもらったんだ。片方を握りしめて念じると、もう片方の周囲の景色が短時間だけ見える魔道具らしいよ。(元々が研磨工房で譲ってもらった双晶だということは一応伏せつつ、使い道を説明してから。)もう一つの方は婚約祝いとして贈っておいたけど……余計なお世話だった?(ここまで言えば大方の意図は伝わるだろうか。反応を窺うように問いかけながら、そろりと視線を向ける。)[終章]

余計なお世話だなんてのたまう輩は首を刎ねます(泣)双晶の伏線、ここで回収されるのか~!とPL様の展開力に脱帽です。アルの命を救うだけではなく、双子の幸せにも心を砕いてくださる優しさよ…。姉の輿入れ直前くらいに初めて双晶の力を借り、朝凪の水天一碧を伝えるのではないかなと思います。

で、なんで忘れ薬をあげようと思ったの?説明してくれないと本当に叱るよ?(焼却処分したからといって有耶無耶にするつもりのない静かな口調。既に心置きなく叱っている気もするが、脱出の準備自体は黙々と進めていく。)[終章]

怖い(かわいい)これまで甘々ケヴィンくんを浴びていただけに、静かに咎めらるお姿がやけに威圧感があると申しますか、エ…エ…と驚いてしまいました。同時にサイコーじゃない?ともなりました。ハッピーエンドが見えてきまして、PLとしてのコメントがどんどんポンコツになって参りましたが、この一難去ったからこその空気感が大好きです。

後味が悪くても瑕になっても、大切なひとから与えられたものは失いたくない…――僕はそう思うけど、アルは違うの?[終章]

ここで「傷」ではなく「瑕」を用いられるPL様、天才だな……と敬服しました。【瑕:宝石のきず、欠点】なんですよ……ケヴィンくんは紫水晶でありアルはかんむり宝石なんですよ……ウッ……(泣)

(6cmぶん、明日への距離を先に縮めたさやけき明星。請われる愛にひととき言葉を失ってから、淡く微笑んだ。)いや、いいよ。目を閉じて。(まっすぐに見つめた双眸から硝子板を抜き取って、いつかの悪戯をなぞるように願う。息が混じる距離までくちびるを寄せ、けれどそれきりにはならず、ゆっくりと互いの影が交わった。)明日も明後日も、その先も、僕が愛してるのはアルだけだ。だから……必ずふたりで幸せになろう。(窓から差し込む雪明かりの下、ごく近い距離で見つめあったまま甘やかに語りかける。結局のところ、一日どころではない未来を夢見る紫水晶のあやまちは増すばかりだ。)[終章]

三章~!!と声にならない悲鳴をあげました。台詞もロールも美しくて、何をコメントしても無粋に思えてしまいます。三章時点で「それきり」という言葉を用いた際、有限の睦み合いを示唆したかったこともあり、ここで「それきりにはならず」と表現していただけた幸せを嚙みしめております。ふたりの未来はこれきりなんかじゃなく、明日も明後日もその先も、ずっとずっと続いていくんだ……。

それなら、たくさん困ってほしい……って思うのはいけないことだよね。(ほとんど独り言のようにぽそりと呟いて、身勝手な我欲を打ち消すようにかぶりを振る。今でも十分好かれている自覚はあるのだから、もっとを望むのは酷だろう。)[終章]

いけなくないよぉ~!(泣)アルのわがままは「僕を見てくれている証拠」だと捉えてくれて、アルがケヴィンくんを困らせても「そういうところも含めて可愛いし好き」だと許してくれるのに、アルを困らせたいというご自分の想いには自罰的なんですよ……あまりにも純粋無垢……。こうした慎み深いお姿を拝見すればするほど、先の「冗談でもやめて」がことさら輝きます。本当にうっかり口を衝いてしまったんだろうな……かわいいな……。

(たとえば彼女の生命が尽きる瞬間を目の当たりにして、自分がその時本当に正気でいられるのかは分からない。だが、なかったことにしたくないのも本当だ。だからと頭の片隅で思う。彼女が死を望んだり、制止も聞かず飛び降りたりしていたら、きっとその時は紫水晶も共に砕け散る道を選んでいただろう、と。)[終章]

ifの世界線、心中エンドなんです………?と呆然としました。PCPLともどもケヴィンくんの想いを見誤っていたのだなと強く実感した場面で、願書提出時のPLであれば「心中エンド!フゥ~!」と血湧き肉躍る(メリー)バッドエンドのはずが全く食指が動かないことにも驚きました。宝石主従が心中エンドを迎えた日にはPLも砕け散っていたと思います。危ないところでした。ケヴィンくんはまだ16歳で、これからいくらでも素敵な恋が彼を待っているだろうに、それでもアルと一緒に砕け散る道を選ぼうとしてくれていたんだなと嬉しかったです。ifでよかった……。

(振り返った明星に僅かに滲む水雫の跡。悲哀ではなく幸福の証たるかんむり宝石が、紫水晶だけのものであることに、心が震える。)生まれてきてくれて、僕を見てくれてありがとう。アルフェッカ。(万感の想いを籠めて、前に座すあたたかな体を抱きしめたなら、触れ合う場所からもこの愛しさが伝わってくれるだろうか。伝わってくれるといい。)[終章]

一番好きな台詞に挙げたかった台詞のひとつで、拝読する度に言葉にならない感動に打ち震えます。よかったねアル……。望まれて生まれたとはいえない命を17年も繋いできたことも、ケヴィンくんを愛してしまったことも、ケヴィンくんから愛されてしまったことも何もかも後ろめたい中で、他の誰でもないケヴィンくんからすべて許してもらえたことは、アルにかけられた呪いを解く魔法の言葉であったと思います。ありふれたハッピーエンドを迎えられた奇跡よ……。

(目下の課題は山積みでもふたりならきっとやっていける。半分でも真円でもない、自分たちだけが望む形を目指して。生きてゆく限り絶えず巡る日々と季節とを繰り返し、やがて満天の星空の下でたったひとつの祝福と再会するその日まで――コッペリアが見た夢は、アメシストのやさしい夢路となって続いてゆく。)[終章]

美……………。はんぶんのキーワードである「円」を脱し、ふたりだけの形を目指してゆこうと締め括られる美しさに言葉もありません。綺麗なものばかりではない世界で、時に迷い、ぶつかり合うこともあるのでしょうが、そうした衝突すらかけがえのない瞬間としてふたりだけの形を作ってゆくのだろうなと思います。若いふたりに幸いあれ……。そして文末のロールは私の宝物です。ふたりの歩んできた道のりのすべてを織り込んでくださるPL様が大好きです。

(真白いシーツに散らばる髪を指先で辿って、そっと頭を撫でようとして。さて夢見のさなかにある蒼が、かつての騎士を映すのはどのタイミングだろう。いずれにせよ、薄明の中で紫水晶が甘やかな微笑みを形作ることに、変わりはないのだけれど。)おはよう、アル。起こしてしまった?(当たり前に紡ぐ挨拶。借りている部屋の手狭を建前にひとつしかない寝床。一日のはじまりから彼女の心を自らでいっぱいにしたい、そんな稚拙な企み。どれだけ季節が巡り、どれほど遠くへ赴いても、同じ言葉を説き続けることを止めるつもりはなかった。あの夜の約束の通りに。)今日の僕も昨日と変わらず……ううん、昨日よりももっと、愛してるよ。[エピローグ]

段落ごと抜き出したいが?という衝動に辛勝しまして、なんとか抜き出しました。シーツに散らばる髪を辿れるくらいの距離感も、それを日常のものとして甘やかに微笑むケヴィンくんも、すべてが穏やかで目頭が熱くなりました。これが……幸せ……。なんてことない朝の挨拶もキュクロスにいた頃のふたりでは想像もつかないもので、何の衒いもなく「おはよう」と言い合える今に感動しきりです。身を寄せ合って眠るまでの紆余曲折に思いを馳せながら、あまりにもかわいい企みに胸を打たれました……やっぱりケヴィンくんはかわいいんだ……。三度目の秋を迎えようとしていても約束を守り通してくださる姿は男前でした。基本かわいくてたまにものすごく男前なケヴィンくんは、もうかわいいもかっこいいもフィフティフィフティなのかもしれませんね。ウッ……(悲喜こもごも)

ええと、それというのも、今日は大切な話があって。(潮騒の音に耳を傾けながら、切り出しにくそうに夜色の髪をかき上げて。たっぷりとした間を挟んだ後、意を決したように彼女の左手を掬う。従者だった昔と変わらぬ恭しさで、けれど一方では許可も取らない傲慢さも持ち合わせたまま、薬指に嵌めたのは婚約指輪だ。白銀のリングに、彼女の虹彩によく似た色のブルーダイヤモンド。添えられたモチーフはオレンジの花らしい。サイズは以前雑談の折に聞き出したから合っているはずだが、それでも緊張した面持ちで。)[エピローグ]

夜色の髪をかき上げるケヴィンくん……。19歳の護衛業ともなれば少年から青年と呼ぶに相応しいご成長を遂げられていると思うので、めちゃくちゃ堂に入った仕草なのだろうなと思いつつ、それでも切り出しにくそうだったり不安そうなお姿に少年の面影を見て嬉しくなりました。従者だった昔と変わらない恭しさと、恋人としての遠慮のなさが共存しておられるのが絶妙で、好き……の感情しかありません。いよいよ語彙が死んでいます。婚約指輪の意匠も、オレンジと拝読した瞬間「半分のオレンジですか!?」と興奮していたら本当に半分のオレンジで過分な幸福に溺れかねない勢いでした。はんぶんのエピローグで「半分」を運命の相手や生涯の伴侶として使ってくださるの、あまりにも完璧で頭が上がりません。こんなにも素敵なPCPL様のペアとして物語を紡がせていただけたこと、本当に幸せです……。

アルは前に、僕を繋ぎとめる自信がないって言ったけれど、自信なんてなくたっていい。僕のかけがえのない人は、間違いなくアルだけだから。(まっすぐな宣誓は迷いも折れもしない。出会いの秋に交わした主従の契りとは異なるのに、根底にある一途さは変わりないまま、紫水晶は明星の輝きに焦がれている。一目見た時から、ずっと。)――…ね、家族になってくれる?(長らく保留になっていたプロポーズは今更だろうか。でも受けてもらえると信じているから、握ったままの手を引き寄せて、幾度抱きしめても足りない体躯を両の腕に閉じ込めたがる。ふたり分の鼓動が重なったならきっと、天の星の祝福だって再び降り注いでくれるはず。)[エピローグ]

どんな誓いの言葉よりもまっすぐに響くんですよケヴィンくんの言葉は………。ケヴィンくんのイメージカラーであるシェイクスピアの名言に「まことの恋をするものは、みな一目で恋をする」というものがありますが、ケヴィンくんの恋もそうであればと祈るばかりです。甘えるみたいに「ね、」と呼び掛けてくださるのが嬉しくて、これが時の流れなんだと目頭が熱くなりました(何度目?)姉以外の家族を知らないアルに「家族になってくれる?」と問いかけてくれて、つるぎ座の流星群を祝福の演出として用いてくださるの、めちゃくちゃエモくてギギギとなりました。もうダメです。感動が天元突破しました。

(この世に不変や永遠はなく、人の口にも戸は立てられない。いつかいつかの遠い未来、円環をいただくかの国で、忌まわしき因習が廃れる可能性だって皆無ではないし。半分の姫と紫水晶の騎士が鳥に乗って、世界中を旅するおとぎ話が語り継がれる未来だってあるかもしれない。けれどそれは勇ましい冒険譚でも、死に急ぐ英雄譚でもなく、幸せに彩られた恋物語。めでたしめでたしで締めくくられる、そんなありふれたハッピーエンドだ。)[エピローグ]

何度拝読しても感嘆の息が出てしまいます……なんというハッピーエンド………。幸せに繋がるたくさんの可能性を残していただけたロールであると同時に、冒険譚や英雄譚といったアルを構成する複数の要素を混ぜ込んでいただいたロールで、それらをハッピーエンドで結んでいただけたことは無上の幸福でございました。ありがとうございました。はあ……ついにラストアンケートを書き終えてしまいました……感無量です……。みるみる短くなるスクロールバーに怯えながらラストアンケートをしたためたのは初めてのことでした。こんなにもたくさんの思い出をくださったケヴィンくん、そしてケヴィンくんPL様とのご縁に感謝してもしきれません。本当に、心から幸せな一ヶ月半でした。叶うならばもう一度この一ヶ月半を最初から味わいたいほど、何もかもが楽しく、幸せで、まさしく夢のような時間でございました!ありがとうございました。ケヴィンくんとご一緒できた時間は私の宝物です。これまでもこれからも、ずっとずっと大好きです!!