Charles Laylah Nightblade
シャルル・ライラ・ナイトブレイド
年齢
29歳
身長
186cm
イメージカラー
good night
マルグリット
私が知りたいことはただひとつ。
そして、キミに私が与えられるものもたったのひとつだ。
……だから教えておくれ、半分の姫君。
譬え暗闇のなかにあっても、キミはひとりで光を見つけられるかい?
性格備考
祖は漆黒の闇夜に黒竜を討ち倒した功績より騎士と伯爵の地位を授かり、代々キュクロス王家に仕え続けている古き血筋。嘗て討伐した空駆ける黒竜を家来として飼い馴らし、今は竜騎士として王家に仕える一族こそが夜に煌めく刃の名を戴きしナイトブレイドである。長兄として生を享けたシャルル・ライラは一族で神聖とされる闇夜の如き黒髪を有して生まれた男児であったが、左右で瞳の色が異なるある意味“半分”の存在であったが為に、片目を長い髪で覆い隠し隻眼として過ごしている。心を荒げることのない、物事を冷静に受け止めることの出来る落ち着きがある人物で、公務にも一切私情を持ち込むことはない。感情よりも論理を重んじる為に大局を見て冷酷な判断をくだすことも厭わず、心を伴わぬ風のようだと揶揄されることも多いものの、竜を愛で、花を愛で、月を愛で、子どもには膝を折って笑顔を向けることもある、何処か掴み所のない男である。二十九にもなりながら未だ身を固めていない理由は多々あれど、三十になれば系譜に連なる親族との婚姻が決まっている。さりとて己の運命に抗う心算は毛頭無く、三十を迎える迄は約束された自由を謳歌してあとは己が運命に殉じる所存。揃いの瞳を有した相棒の黒竜(♀)には『ライラ』と名付ける溺愛っぷりで、恋人はと問われれば真っ先に相棒の名を挙げるほど。朝と暑さには滅法弱いが夜目は常人以上に利くし寒さにも滅法強い、極端な体質である。
ある日のこと
c:フリーシチュエーション
よしよし。いい子だ、ライラ。待たせて悪かったね。(翼を畳んで大人しく竜舎で待機していた相棒の首筋へと手を伸ばし、黒く硬い鱗の膚をいつくしむように撫ぜてやる。巨体に似合わずぐるると愛らしく喉を鳴らして甘えてくる黒竜の頭をめいっぱい撫でてやりながら、ふと気付いたように男は肩越しに振り返った。)新人君。そんなところに隠れていては警備なんて出来ないよ、出ておいで。(見遣るは細い柱の影。共に警備の任を預かった新人はすっかり怯えた様子で柱の後ろへと身を潜めていたものの、軈て観念したようにそろそろと柱の影から姿を現した。──それは天窓より煌々と月光が降り注ぐ、類稀なる天満月の宵のことだった。朝が滅法苦手な男は夜間警備を任されることが多く、今宵は竜騎士を志願した新人を伴っての夜間警備を竜騎士の長たる父君より直々に命を賜ったがゆえに相棒の竜舎へと共に来てもらったわけだが、未だに腰が引けている様子を見遣ればふっとやわく呼気を吐き出した。)黒竜を見るのははじめてかい? そんなに怯える必要はないよ、他の竜たちとなにも変わらないさ。それに私のかわいい相棒は人を襲うような真似はしないから……ね、ライラもそう言っている。(神話に伝えられし双ツ首の竜ほどではないものの、嘗て暴れまわり国民を困らせた黒竜もなにかと厭われる存在である。手懐けるのも難しゆえか黒竜に乗る竜騎士はナイトブレイド伯爵家以外には無く、甘える相棒を撫ぜる手は止めぬまま諭すような口吻で新人へと語り掛けた。漸く視線が合った新人は先刻よりは落ち着いた様子であるがやはりどうにも相棒が気になるらしく、ちらちらと目線を黒竜へと向けている。「そ、その、黒竜の眼が」おずおずと切り出された言葉がなにを意味するのかなど、みなまで聞かずとも判ることだった。)……“半分”みたい?(半ば遮るように告げた言葉は図星であったのだろう。すかさず「すみませんッ!!」と90度のお辞儀とあわせて全力の謝罪が竜舎に響いたものだから、思わずゆっくりと瞬いた。直接的な表現ではないにせよ、双子を禁忌とするキュクロスにおいては半分という言葉も侮蔑に他ならない。されども斯様な言葉を掛けられるのは初めてではなく、慣れた様子で小さく首を振った。)構わないよ。だがそうやってキミが怯えていては、外で待たせているキミの相棒にも不安が伝わる。……言いたいことはわかるね。今宵が初仕事ならなおのこと、成功させたいだろう?(暗に仕事に私的な情を持ち込むべきではないと諭すと、新人が背筋を伸ばしたことが解った。一旦話しが落ち着いたと感じたならばトンと相棒の背中を優しく押して、竜舎から出るよう促そう。天窓より降り注ぐ月の光に釣られるように夜天を仰ぎ、闇夜に煌々とかがやく満月を瞳にうつす。ああ、今宵も相棒とよい空の警備が出来そうだ。)さて、新人君。満月の夜というのはなにかとよからぬことを企む輩も多くてね、たくさん飛ぶことになるだろうけれど心と夜目の準備はいいかい。相棒のコンディションはちゃんと確認してあげるんだよ。(竜との飛び方は既に心得ているだろう新人へと先輩らしいアドバイスを挟みつつ、与えられた職務を全うするべく夜に融けるような黒竜が大空を羽搏く。眼下に続く新人の姿を認めては、そうだと先刻の腹癒せを思いついたように悪戯な言葉を切り出した。)──そういえば噂の“半分”姫の部屋のバルコニーを観ていくルートもあるのだけれど、どうしたい?