Eric Phondelight
エリック・フォンディライト
年齢
21歳
身長
176cm
イメージカラー
マリーゴールド
アナスタシア
姫様のお好きな飲み物を教えていただけますか?
私は紅茶や珈琲を淹れるのが得意なのです、良ければいかがでしょう。
傍で控えているだけのお飾りでは、働き甲斐がありませんからね。
使用人めいたことでも、何でも、姫様の望みとあらば喜んで。
性格備考
名はエリック、フォンディライト孤児院で育ったため便宜上の姓としている。とある侯爵が多額の寄付をしている孤児院であり、侯爵様に恥じぬよう立派になりなさいと教えられて育った。防衛本能とでも言うのだろうか、捨てられることを酷く恐れた小さな子供は大人たちの顔色を伺い、良い子を演じていたのが現在の性格形成に繋がっている。丁寧な物腰と言葉遣いは、他者への礼儀でもあり自己防衛でもある。孤児院が街はずれにあり、侵入した魔物に襲われかけたところを騎士に助けられた幼き日の経験から、憧れと尊敬を抱いて騎士を目指した。16歳で登用試験を合格して以降、騎士団員として真面目に務めている。魔法の才があるがあまり人前では見せたがらず、得手はハルバードとサーベル。警備中にならずものを見つけたときは極力傷つけずに確保しようとするが、街の外で魔物を見つけたならばどこまでも冷徹に、そして深追いする悪癖がある。孤児のくせに貴族様の援助で騎士に成ったヤツと心無い言葉を投げかけられることもしばしば。その通りですとその場は涼しい顔でやりすごすが、気落ちしないわけではない。孤児にしては恵まれた環境で育ったと理解する反面、何のために生きているのか漠然とした悩みがあり、騎士であることが今のところ唯一の存在証明である。風変りと聞く“末の姫”の付き人になる命を受けて大層驚いたが、任された以上は最良を尽くすつもりでいる。
ある日のこと
b:王室の政略結婚について意見を求められた
(入団を機に孤児院を離れ、王城敷地内の寮舎での暮らしは5年で随分と慣れたものだ。規則正しい生活は騎士の務めと相性も良く、今日は朝から夕方まで城下町の警備に当たる。手際よく身支度を整えて、共に警備に当たる先輩騎士の元へと向かった。)おはようございます、本日はよろしくお願い致します。(ほどほどに元気よく、そして愛想のいい挨拶をされて嫌そうにする人間は極稀だ。得物を片手に寮を出て、警備を担当する場所へ向かいすがら、普段と毛色が違う話題を不意に振られて少しばかり驚いた。政についてなど今まで話したことは一度も無かったのに。求められた以上、謙遜して躱すのは悪手と判断すれば控えめに口を開く。)尊い方々のみが担える役割、と私は考えています。必要なのは両家の結びつきであって、結婚される方々はその証に過ぎません。相手を選べないという点においては、新郎新婦の心中をお察しします。せめて、お優しい方であれば良いですね。(政略についての賛否は濁しつつ、結婚相手についてのみ個人的な希望を述べるに留めた。先輩はどうお考えですかと聞き返せば、声量こそ小さいものの熱弁をふるい始めたので、適度に相槌を打ちながら歩き続ける。所詮、下々の我らがどう思っていようが王室に影響するでなし、こういう話は右から左に流すに限ると踏んでいたのだが、話は末の姫に飛び火した。)あの風変りと言われている姫様ですね。私はお目にかかったことがないのですが、先輩はお会いしたことが? ああ、では私と同じで。本当に噂通り“半分”なのか、一度見てみたいですね。……冗談が過ぎました、申し訳ございません。(先輩の顰め面を確認したならば、しおらしく詫びを入れる。それから先輩と奥様の馴れ初めから結婚に至るまでの話が始まったのだが、この話は酒の席で何度も聞いているので全て聞き流しながら任に就く。今日も平和でありますようにと晴天に捧げた祈りは、果たして――。)